タイ大学間ネットワーク(UniNet:
Inter-University Network)について
平成12年3月、CICCシンガポール
平成12年3月にタイ国大学省を訪問し、同省内にある大学間ネットワーク(UniNet)について話を伺った。概要は、次のとおり。
(1) 経緯
第8次国会社会開発計画において、義務教育期間が当時の6−9年から12年に延長されることが決まった。それによって、高等教育学校への入学生徒数が倍になることが予想された。しかしながら、大学省(Ministry of University Affairs)の監督下の高等教育機関では、施設の限界から6万人未満の学生のみに対応することしかできなかった。
もっとも高レベルの学士コースを有する高等教育機関はバンコックに存在し、地方に程度のやや劣る高等教育機関が存在している。195の高等教育機関のうち、68がバンコックに位置し、127が各地方が分散している。政府としては、地方に対し、その人口分布に応じた高等教育の機会を提供する必要があった。地方での大学の設立も解決策のひとつである。
大学省では、種々、検討の結果、情報技術を活用した、遠隔教育システムを導入することを考案した。
1995年、大学省が教育機関の情報ネットワーク化計画を閣議に提案した。1995年6月20日と10月8日の閣議において討議された結果、次の結論がだされた。
a) 情報技術学科のキャンパスを31の県に設立すること。高等教育機関を3つの県に設立すること。
b) 教育開発のための情報技術ネットワーク・プロジェクトを承認し、そのための1997−2001の予算として30億バーツを承認すること。本プロジェクトのための組織を大学省を通して設立すること。
(2) 目標
教育開発のための情報技術ネットワークは、次のフェーズ毎の目標を設定されている。
第1フェーズ: 高等教育を実施している全ての大学・機関やキャンパスのための情報技術インフラ(UniNet)を設置する。バンコック市内の大学は155Mbpsの高帯域通信回線、地方の大学は2Mbpsの通信回線で接続する。
第2フェーズ:キャンパスのネットワークを電子図書館システム、インターネット、マルチメディア、ビデオ・オン・デヂィマンドや他の自己学習センターと接続することにより、自己学習センターを開発する。
第3フェーズ:学習教材やビデオ・会議システムを開発・設置することにより、社会・生涯教育を開発する。
第4フェーズ:情報技術を教育開発に応用できる人材を育成する。
(3) 開発の現状
バンコック内の12の公立大学については、155Mbpsの光ファイバーによるバックボーン通信回線が設置されている。バンコック以外の12の公立大学については、2Mbpsの通信回線で接続されている。
それらのネットワークの管理は、大学省建物内のUninetセンターによってなされている。
UninetとThaiSarnのネットワークは接続されている。
現在サービス中のアプリケーションは次の4つである。
ビデオ・コンフェランス:ビデオ・コンフェランスは、17の大学が同時に参加できる。
インターネット・ゲートウエイ:現在、カナダと接続している。
MIS:Management Information System
電子図書館:外部の5商用DBも利用が可能となっている。各大学の書誌情報DBが存在する。
(以上)